さんざん、日本の「婚活」がいかに時代遅れか、書いてきました。
21世紀の現実についていってない。
そんななか、新年早々、えらいものを見つけてしまいました。
学士会婚活サービス(笑)
一般社団法人学士会。
「一般社団法人学士会」は、国立七大学(北大・東北大・東大・名大・京大・阪大・九大)の卒業生・学生・教員など、約5万人の会員からなる合同同窓団体です。七大学の総長も会員で、各大学支部の支部長でもあります。
当該大卒業生の任意加盟の同窓会団体。高齢化が進み、若い人はほとんど入らないようですが、関連の学士会館が、婚活サービス開始しています。
マッチングパーティーを主催したり、学士会館では「良縁倶楽部」という名の婚活事業を開始したり。
しかし、それがまた、大学関連の組織としては、目を疑うようなジェンダー意識の低さで、いつの時代?の組織になっています。。。
現役大学関係者はほとんど関心がないでしょうが、ここ、改善しないとまずいんじゃないでしょうか......。
年齢制限1 「良縁倶楽部」入会の男性の条件
良縁倶楽部というサービスは、学士会直轄ではなく、学士会館のサービス。
つまり、学士会館(精養軒!)が仕切っています。
【男性】
25歳以上 社会的に確かな職業に就いており真面目にご結婚をお考えの独身の方
【女性】
20歳以上 真面目にご結婚をお考えの独身の方
はなからの男女の年齢差。
なぜ男性は25歳以上?
かつ、男性だけ、社会的に確かな職業についている、という条件付き?
ベースにあるのは、男性が働き、女性は家にいる専業主婦モデル。
学士会館/学士会、大学での教育(女性)、馬鹿にしてますかね。。。?
いま何世紀だと思ってるんでしょうか。
というか、大学=男性がいくところ、の時代の感覚のままなのかもしれませんね。明治か戦前・戦中か、、、いつの時代……。
年齢制限2 マッチングパーティーの年齢制限
時折、マッチングパーティー開催しています。
が、それがひどい。。。
今流れているものを見たら愕然としました。
参加者を男性35歳~53歳、女性30歳~40歳の独身者に限定(先着各10名)し、事前に記入したプロフィールをもとに交流を図る、良縁イベントです。
学士会主催「第3回 年代限定良縁パーティー」|一般社団法人学士会
男性35歳から53歳! (その幅18歳)
女性30歳から40歳! (その幅10歳)
男女で異なる年齢制限の根拠は?
それぞれの年齢の区切りの根拠は?
基本男性年上、女性年下、っていうモデル?
等々、ツッコミどころ満載。。。
会員全員の福利厚生のためにある組織が、目的を同一にする対象に対して年齢制限をする、排除するその根拠はなんなんでしょ。
リソースの無駄遣い
学士会や同窓会のマッチングに期待されているのは、同じような経歴、学歴、社会的地位等をもつ相手(会員同士)とのマッチングの機会を作ることこそにあるのではと思います。
それ以外だったら、そのへんの私営の結婚相談所と変わりません=学士会(や同等の組織なら同窓会などの組織)のお金を使う根拠あるのでしょうか?
年齢があがるほど、「婚活」が難しくなることを考えての男性53歳(この半端の3がまた気になりますが)なのでしょうが、だったら女性も同じでいいのでは。
「男性は若い女性を好むから」、とか、よく聞くクリシェですが、社会的に作られた思い込み、刷り込みで作られたイメージだと思います。
かりにも、学士会という組織からお金を得て運営しているのですから、それなりにキャリアのあるひとびとに向けた新しいかたち――年齢ではない、人と人との関係性を築くことの大事さに目を開かせるような新しい取り組みをしたらいいんじゃないでしょうかね。
七大学の総長も会員かつ、各大学支部の支部長である組織。
いまだ全総長、男性でしたっけ?
総長、どういう見解を表明するのか、聞いてみたいです。
学生新聞あたりでやってほしい(笑)
きっとニーズはあるだろうに、学士会のリソースのこの無駄遣いっぷり!
女性を排除しない新しいマッチングシステム@日本、うまくできたら大当たりしそうです。
なにか、考えたいですね。
というか、これが日本の旧帝大の同窓会組織なんですから、ほんとどうよって感じですね。